
2018年01月22日
こんにちは!体調管理が難しい時期ですね。今回は、以前にもお話したことがあるノロウイルスについてもう少し詳しくお話します。
ノロウイルスは、食中毒を起こす微生物として、原因物質別事件数、患者数とも第1位になっています。去年の2月には、「刻みのり」を原因とした大規模な食中毒が発生しています。これは、一人のノロウイルスが1193名の食中毒を引き起こしました。
潜伏期間は、24時間~48時間。主な症状は、吐き気、嘔吐、下痢、腹痛、発熱は軽度(37~38℃くらい)です。通常は、これらの症状が1~2日続いた後治癒し、後遺症もありません。また、感染しても発症しない場合や軽い風邪のような症状の場合もあります。
感染経路は、
①汚染されていた二枚貝を、生あるいは十分加熱調理しないで食べて感染。
②食品の製造に従事する人、飲食店の調理従事者、家庭で調理を行う人が感染して、その人を介して汚染された食品を食べて感染。
③ノロウイルス感染者の嘔吐物やふん便に接触した手などにノロウイルスが付着して感染する二次感染。
④家庭や集団生活の場(老人施設、病院、保育園、幼稚園、学校など)、人との接触する機会が多いところで咳やくしゃみなどに含まれるウイルスを吸引することで感染する飛沫感染などがあります。近年では、②のような食品取扱者を介して汚染された食品を原因にする食中毒が増加しています。
予防方法は、
①調理前やトイレの後の手洗い消毒を徹底しましょう。
②手洗いの後、使用するタオル等は清潔なものを使用しましょう。
③細菌と異なりノロウイルスはアルコールに抵抗性が高いので、まな板、包丁、ふきん等は、熱湯や消毒剤(次亜塩素酸ナトリウム)を用いて消毒しましょう。
④二枚貝の生食は避け、十分に加熱(85℃~90℃、90秒以上)しましょう。
⑤患者の便、おう吐物の処理には細心の注意をし塩素系漂白剤で消毒しましょう。処理後はよく手を洗い、うがいをしておきましょう。
愛媛県、松山市では、平成16年度から食中毒注意報発令要領に基づき、食中毒の多発が予測される時期に、「食中毒注意報」を発令し、食品衛生に関する注意喚起を行っています。
平成29年11月7日から平成30年1月15日まで「ノロウイルス食中毒注意報」が発令されていました。まだまだ注意が必要です。
ポイントは、加熱、手洗い、消毒です。