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くらしの交流

くらしの交流レポート

2019.03.04 月曜日

中予地域 くらしの学習会 「子育て孫育てはよろこび~日々の悩みを日々のバネにして~」開催

 

中予地域くらしの学習会 2019年3月4日コープえひめ本部

子育て孫育てはよろこび~日々の悩みを日々のバネにして~

講師:山本 万喜雄さん(聖カタリナ大学教授、愛媛大学名誉教授)

今回のくらしの学習会は、0才から中学生のお子さんやお孫さんをもつ組合員さんが34名参加されました。

たくさんのエピソードを交えつつ発達学や教育の視点も踏まえて、子育てが楽しくなる、楽に思えるヒントをたくさんいただきました。テーマを大きく3つにわけてお話しいただきました。

1.子育ち、子育て、親育ち

2.日々の悩みを日々のバネにして

3.人間讃歌の心で

かつて家族や地域に子どもが多かった時代の親たちは、子どもの育ちが「こぼしながら、こぼしながら、こぼさなくなる」ことを知っていた。しかし少子化の今、この経験が能力獲得にとって大事だということを理解していない親たちもいる。それ故、学ぶことは大事である。

発達の過程といえば、1歳半頃のイヤイヤ期。この発達の節目は、上手にはできないが自分でやりたいという時期である。だから「これ食べなさい」と押しつけるよりも、その子に選ばせたい。子どもは選びながら成長するものである。このように子育ては手間ひまかかるめんどうくさいもの。だが、このめんどうくささを生きる手応えに変えると、子育て孫育てはよろこびになる。

しかしながら現代社会には、このよろこびを奪う「3K」(競争・効率・管理)がある。こうしたできる・できないでとらえる能力観にとらわれると、親も追いつめられる。自分で新しいレールを敷いて歩こうとしている思春期には、子どもの言い分を良く聴いて、時には子どもと向かい合うだけでなく横並びで語りあおう。そうすれば同じ景色でもちがって見える。祖父母や地域の人たちの力も借りながら、ともに育ちあおう。

10年前養護学校の仕事を併任していた時、子どもたちから「あいさつは目で、仕草で、言葉で返す」ことを学んだ。「困った子ではなく、困っている子」ととらえると、働きかけ方は違ってくる。ゆっくりは丁寧、物を壊す子には解体の場を与えるとよろこびに変わる。子どもたちを能力存在ではなく、生命存在ととらえるといとおしくなるものだ。一歩踏み出そう。

【参加された組合員さんの感想】

3歳の娘の「イヤだ」に日々イライラ、ガミガミの毎日ですが、よーく考えれば私も母親3歳。つい細かいことまで求めてしまいがちですが、「まぁ、いっか」くらいの余裕をもって、娘と共に成長していきたいと思います。

・最後にお母さんやおばあちゃんの体験や悩みを聞かせていただいたのはとても参考になり、悩んでいる方には悩みを話していくことはとても今後の子育て孫育てに大切だと思います。

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